「今の生活、別に寂しくないし充実している。でも、結婚したいかどうかも含めて、やってみないとわからないから始めてみた」
そう言って、最近私の40代の同僚が婚活を始めました。 彼女が利用しているのは、東京都が本腰を入れて運営している今話題の婚活アプリ、『TOKYOふたりSTORY AIマッチング』です。
自治体が主導する、いわば「結婚相談所のライト版」とも言える安心感のあるシステム。 しかし、彼女の日々の活動報告(迷走エピソード?)を聞いていると、同じ40代として、そして客観的な視点から、「あ、これは多くの人が陥りがちな『婚活がズルズル長引く罠』だ」と深く考えさせられるポイントがたくさんあったのです。
今回は、彼女のリアルなエピソードを元に、このアプリを使って本気で成果を出したい人が絶対に知っておくべき「恋活と婚活の境界線」について深掘りします。
1. 「2人で生きていきたい?」に答えられない、40代の心地いいブレーキ
「ぶっちゃけ、1人でも全然寂しくないんだよね」 仕事もプライベートも自立し、充実した日々を送る現代の40代。だからこそ、「何が何でも結婚する!」という強いスイッチが入らない気持ちは、すごくよく分かります。
しかし、「じゃあ、これから先の人生を2人で生きていきたいという気持ちはあるの?」と水を向けると、彼女の言葉は途端に切れ味が悪くなります。本音の底には「誰かと寄り添いたい」気持ちがありつつも、今の快適な独身生活を崩す覚悟が決まりきっていない。
この「現状維持バイアス」がかかったフワッとした状態のまま活動を始めると、システムとの間に奇妙なギャップが生まれ始めます。
2. アプリ脳が引き起こす「仮交際=付き合っている」の脳内変換
彼女の話を聞いていて一番引っかかったのは、言葉の定義のズレでした。 『TOKYOふたりSTORY AIマッチング』でマッチングし、お見合いを経て「仮交際」に進んだお相手が1人いるそうなのですが、彼女はそれを「私、今付き合っている恋人がいます」と表現したのです。
……いやいや、ちょっと待って(笑)。 『TOKYOふたりSTORY AIマッチング』をはじめとする相談所ベースのシステムにおいて、「仮交際」とは恋人関係ではなく、あくまで「お互いを知るための友達・お試し期間」。複数並行も自由な段階です。
それなのに、彼女の脳内は「交際って名前がついてるんだから恋人!」と、通常の出会い系・マッチングアプリの感覚(マッチング➔デート➔即・付き合う)のまま。
目的が「結婚(婚活)」ではなく、目先のときめきやデート相手がいる安心感を求める「恋活」のノリになってしまっているのです。
恋人探しならそれでもいいかもしれません。しかし、こと「結婚」となると、男性側の見る目も一気に厳しくなります。このフワフワした姿勢のままだと、真剣な男性ほど去っていき、結果的にズルズルと時間を浪費する原因になってしまいます。
3. 「お断り」をスルーしたい甘えと、相手の時間を奪う罪
さらに彼女は、システムの仕組みにも不満を漏らしていました。 「この仕組み、おかしいんですよ!お見合いしたあと、交際するかしないかをシステム上で選ばなきゃいけないんです!しかも、仮交際を断る時も、自分で勝手にやってって説明されたし!」と。
(※実際の『TOKYOふたりSTORY AIマッチング』では、直接相手に断るのではなく、管理画面やアドバイザーを介して意思表示をする仕組みです。彼女はここでも勘違いをしています)
なぜ彼女がこれを「おかしい(面倒)」と感じるのか。 それは、出会い系アプリ特有の「合わないと思ったらブロックか未読無視(フェードアウト)」という悪癖に慣れすぎているからです。
白黒つけて自分の意思を表示する(=決断し、責任を持つ)ステップを嫌がっているんですね。
ですが、婚活において「違うな」と思ったらスパッと連絡を断つのは、決して冷酷なことではありません。むしろ、真剣に結婚を目指して活動している相手の時間を無駄にしないための「最大の誠実さ」であり、マナーです。「自分さえ寂しくなければいい、楽しければいい」という独りよがりな姿勢は、婚活市場では致命傷になります。
4. 恐怖の逆転現象:あなたの「交際相手」もアプリ脳かもしれない
この話の本当に恐ろしいところは、他人事ではないという点です。 もし、あなた自身がルールを正しく理解して誠実に活動していたとしても、目の前にいるお相手が、私の同僚のような「アプリ脳」である可能性が十分にある、ということです。
相手が勝手に「仮交際=もう俺たちの関係は確定だ」と勘違いして重い束縛をしてきたり、逆に「合わない」と思ったら相談所のルールを無視して、アプリのノリで急に音信不通(フェードアウト)にしてきたり……。
だからこそ、『TOKYOふたりSTORY AIマッチング』のようなライト版相談所を活用する際は、大人のリスク管理が必要です。 相手の出方を見極め、もし相手がアプリ感覚で浮ついているなと感じたら、「私たちが今いるのは、まだお互いを知るための『お試し期間(友達)』ですよね」と、大人の手腕でやんわりと軌道修正していくスキルが求められます。
まとめ:大人の婚活を成功させるために
仕事も生活も自立している現代の40代だからこそ、誰もが陥りやすい深い罠なのです。
寂しくないからこそ覚悟が決まらないし、つい「ときめき」という楽しいアトラクションに寄り道したくなる。
だけど、もし本当に「これからの人生を2人で生きていく未来」を掴みたいなら、どこかで恋活のノリを捨て、現実的な「大人の婚活」の打席に立つ必要があります。
- 「仮交際」はまだ友達期間。焦らず、でも複数並行も含めて客観的に相手を見る。
- 合わない相手には、誠実かつスピーディーに意思表示をして、お互いの時間を尊重する。
- 相手が「アプリ脳」の可能性を視野に入れ、大人の手腕で関係性をコントロールする。
東京都が用意してくれた便利なシステムを最大限に活かすためにも、まずは自分の「言葉の定義」と「心のスイッチ」を、今一度確認してみてはいかがでしょうか。