最終出社でした。

20年あまり勤めた会社を去る時がやってきました。

最終出社日前夜

前日に、会社に返すカード類などをカバンにつめて、毎日手にしていた戦友と別れるような寂しい気持ちになりました。

学校の卒業以来でしょうか、毎日当たり前のように顔を合わせていた人と、これから会わなくなるなんて、実感がないというか、ちょうど人生の分かれ道を進んでいるまさに「岐路」に現在いるんだなと考えて、小学校、中学校、高校、大学と卒業する前夜に味わった、なんとも言えない味わいの懐かしい気持ちが蘇ってきました。

松坂大輔とともに引退

私、松坂世代ですので、まさか松坂大輔と引退が被るとは。

彼のプロ野球人生の方がよっぽど長いですけどね。

同じ世代のスポーツ選手は引退することが多いですし、第二の人生が始まりますね。

久しぶりの出勤

在宅勤務をしているので、パリッとした服を着て、カバンにPCをいれて、ヒールはいて、出発するのは本当に久しぶりです。

この車両に乗って、この駅で乗り換えて、この車両に乗って、この出口で出ると、会社の最寄り駅から出ていつもの景色が広がります。

コロナ禍でだいぶ店を閉じているようで、オリンピックの宿泊に使うのか、ホテルが何やら封鎖されておりました。

なので、少しもの珍しい景色ではあるのかもしれないですが、いつもの通勤経路をコツコツと歩きます。

「この道をもう通らないのか・・・」なんて実感が湧きません。

誰もいないオフィス

リモートで仕事をしているので、電気をつけるというところからです。

オフィスから見る都会の景色は素晴らしいですね。さすが一等地です。近所の風景とはまるで違います。

そういえばオリンピック開幕ですね。窓から国立競技場が見えまして、そんな日だったなーと思い出すのでしょうか。忘れてしまうのでしょうか。

最後の仕事

仕事らしい仕事はもうないので、

最後にデータを共有サーバに置いたり、社内向けの挨拶メールを出したり、お別れを伝えたりなんて感じです。

この日は、早めに退社する感じなので、お別れの挨拶の場がオンラインでありまして、それを述べたらああ、もう終わったなと気持ちが軽くなりました。

社員証、クレジットガード、スマートフォン、PCを返して、もうこれに終了です。

お餞別

寄せ書きを電子でいただいて、込み上げてくるものがありました。

関係が薄い人からのメッセージもありがたいですし、

やはり、関係が濃かった人からのメッセージは込み上げてくるものがありました。友達が少ないなー知り合いがいないなーなんて思って生きてきましたが、こんなにも長年一緒に過ごした人たちがいるんだ、自分の存在を知っている人がいるんだーって改めて思いました。

人間一人で生きても、誰かと関わって生きているんだなと実感です。

いろんな人からのメッセージ

自分と関わりが深かった、親交があった人からメッセージをいただきました。

わざわざ連絡をくださるなんて、本当にありがたいし、心がこもったメッセージをいただいて感動です。

自分では認識していなかったけど、こんな風に思っていてくれたのかとか知ることができました。

この中の多分ほとんどの人はもう会わないのだと思います。

多くの縁が切れるのでしょうが、その分また多くの縁が入ってくるのだと思うけど、それままた未来の話です。

同じ日に辞める人

当初、私一人、ひっそり辞めていくのだと思っていましたが、

同日に私の上司と以前の上司が辞めるので、会社でも影響力がある人と同じタイミングとなるため、一緒に送別してもらって、なんだか派手な退社日となりました。

もちろん、大勢の人が集まっての送別はできないのですが、それでも自分一人だったら誰にも知られずに辞めていくところでした。

ある意味でラッキーだったかもです。

仕事が決まっていない

次の仕事が決まっていないので、みんなをちょっと心配させてしまっておりますが、それでも自分は心配しておりません。

なぜならば、今の仕事で身につけたことはどこへいっても通用することで、きっとどこかの誰かに役に立つと信じています。

柔らかく、しなやかに、強く、生きていくのです。